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検査値の読み方(コレステロールと中性脂肪)

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健康診断で血液検査をすると色々な検査項目があります。
それをわかりやすく解説していきます。

脂質異常症の診断の目安

項目 数値 症状
LDLコレステロール 140㎎/dl以上 高LDL コレステロール血症
  120~139㎎/dl 境界域高LDL コレステロール血症
HDLコレステロール 40㎎/dl未満 低HDL コレステロール血症
中性脂肪(TG) 150㎎/dl以上 高トリグリセライド血症

中性脂肪もコレステロールも血液中の脂肪分です
血液の中ではそのままだと分離してしまうので、水に溶けやすいたんぱく質(リポタンパク)で覆われて存在します。

中性脂肪は体内の脂質の約9割を占め、食事から摂取した栄養で体を動かすエネルギーとして使われます。そのほか、保温や外部からの衝撃を和らげます。食事からだけでなく、肝臓でも合成され、余った分が内臓脂肪や皮下脂肪となって蓄えられます。
コレステロールは細胞膜やホルモンの材料、脂肪の消化を助ける胆汁酸の原料になります。
コレステロールは食事から2割、身体(肝臓)から8割が作られます。
その中でLDLコレステロール(悪玉コレステロール)、HDLコレステロール(善玉コレステロール)といわれていますが、体の中ではどちらも一定量が必要で、最近は悪玉、善玉とはあまり言いません。

HDLコレステロールは全身の組織や血管から余ったコレステロールを肝臓に運びます。
LDLコレステロールは肝臓で作られたコレステロールを全身の組織に運びます。
そのためLDLコレステロール値が高くなると、途中の血管壁に入り込みコレステロールが同じ場所にたまるとプラークが形成され、それが原因で血栓ができます。
そして、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞になる危険があります。
LDLコレステロールが酸化して、酸化LDLコレステロールが増えすぎるとさらに、動脈硬化になる危険が増えます。

中性脂肪とコレステロールの関係は、中性脂肪が増えるとLDLコレステロールが増える傾向にあり、HDLコレステロールは減る傾向にあります。反対に中性脂肪が減るとLDLコレステロールが減り、HDLコレステロールは増える傾向にあります。

高脂血症にならないために

食事療法

  • 1日3食規則正しい食習慣を
  • 総エネルギーを適正に、コレステロールの摂取は1日300㎎以下に
  • 動物性の脂肪を減らし、魚や植物性の脂に、肉類中心の高脂肪食を減らす
  • 野菜や食物繊維は多めに
  • アルコール量は1日25g以下に

運動療法

  • 有酸素運動を30分以上する(呼吸をしながら行う運動)
    ウォーキング、自転車、社交ダンスなど

食事療法、運動療法ともに無理なくできる範囲で続けましょう。


 

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